まぶたが十分に開かず、瞳孔の前に覆いかぶさるために、ものが見にくくなる病気です。

無意識のうちに眉毛をつり上げてまぶたを上げようとするため、額に深いシワが寄り、眉と目の間がはなれてゆきます。まぶたが下がっているため、眠たげな印象を与えることがあります。

下目遣いに、顎を持ち上げたような姿勢を取りがちになります。

額の筋肉や首の筋肉に負担がかかる事で、頭痛や肩こりの原因になります。


眼瞼下垂その1 眼瞼下垂その2

眼瞼下垂は、その原因によって以下のように分類されます。


眼瞼下垂症では最も多いタイプです。まぶたをつり上げる筋肉とまぶたをつなぐ薄い膜(腱膜)が外れたり伸びたりすることで、まぶたが十分に開かなくなります。花粉症やアトピーなどで目をこすったり、コンタクトレンズの長期間使用、白内障・緑内障の手術の後や事故などが原因となることもあります。

治療は、外れた腱膜を縫い付け直したり、伸びてしまった腱膜の丈を詰めて縫い直す方法になります。


厳密には眼瞼下垂ではありませんが、加齢にともなって眼瞼の皮膚がたるんで覆いかぶさる状態です。余分な皮膚を切除する方法になります。


まぶたを挙げる神経や筋肉の疾患によるもの。原疾患の治療が優先されます。


まぶたを吊り上げる筋肉の働きが生まれつき弱いタイプです。腱膜の丈を詰める方法や、まぶたを奥の靭帯に縫い付ける方法、まぶたと額の筋肉の間に筋膜を移植する方法などで治療します。