ご挨拶

乳腺外科では、乳がんをはじめ、乳腺良性腫瘍、乳腺炎など、乳腺に関わるあらゆる疾患の診断・治療を行っています。当科には複数の乳腺専門医が在籍しており、正確で丁寧な診察と診断、そして治療を心がけております。特に治療においては、患者さん一人ひとりの状況に応じた手術・薬物療法・放射線療法など最適な治療方針を提案しております。乳房の喪失感をなくすために、形成外科と連携した乳房再建にも力を入れております。また、術前・術後薬物治療のフォローにも力を入れ、女性特有の悩みを抱える患者さんに寄り添い、心身のサポートを大切にし、安心して治療を受けて頂ける体制を整えています。
診療部長 甘利 正和
診療科の特色・強み
実績と専門性に基づいた、安心の乳がん診療を提供します

当院乳腺外科では、乳がんをはじめとする乳腺疾患に対し、早期発見・的確な診断・最新の治療を提供しています。 女性の健康と安心を支えるパートナーとして、専門性の高い医療と温かなサポートを心がけています。
東北・北海道地方で最多の手術実績
当院では年間400件以上の乳がん手術を行い、2024年には総手術件数500件を超えました。
この数字は東北・北海道エリアで最多の実績であり、地域の中核病院として県内外から多数の患者さんが来院されています。
整容性に配慮した乳房温存手術も積極的に行い、当院の乳房温存率44%は、日本乳がん学会の全国データ(41.7%)と同等で標準的です。

乳房再建にも積極対応
形成外科専門医と連携し、一次再建20%、二次再建10%と、全国平均(約12%)を大きく上回る高い再建率を実現しています。
治療後の外見・自己イメージの回復を大切にし、希望に応じた再建法を提案します。特に自家組織による乳房再建は実施可能な施設が限られておりますが、当院では積極的に対応しております。乳房再建の希望がある患者さんは形成外科専門医より詳しいご説明が可能ですので主治医にご相談ください。
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頭皮冷却装置(PAXMAN)の導入
抗がん剤による脱毛を軽減する目的で頭皮冷却装置「PAXMAN」を導入しています。冷却により抗がん剤が毛根に届きにくくなることで、脱毛リスクを軽減することが期待されます。治療中も普段通りの生活や仕事を続けたいと願う患者さんの、生活の質(QOL)を保つ一助となります。
- PAXMANは保険適用外(自費診療)です。医師と相談のうえ、ご利用いただけます。

専門医による質の高い診療
日本乳がん学会認定乳腺専門医・外科専門医が在籍し、最新のガイドラインに基づいた診断と治療を実施しています。 毎週カンファレンスを行い、多職種で治療方針を検討し、患者さんに最善の医療を提供します。
高精度な診断体制
マンモグラフィ、乳腺超音波、MRI、トモシンセシスなど最新の画像診断装置を整備し、微細な病変の検出から乳がんの広がり評価まで幅広く対応します。
多職種連携による包括的ケア

乳腺外科、形成外科、病理診断科、薬剤師、看護師、リハビリ、栄養師、遺伝カウンセラーが連携し、治療から生活支援まで一貫した医療を提供します。
乳がん看護認定看護師・がん化学療法看護認定看護師・緩和ケア認定看護師が在籍し、専門性と寄り添いを両立した支援を行っています。
診療方針
乳腺疾患全般の診断・治療を行っています。検診精査、診断、外科治療、薬物療法などを通じて、増加の一途をたどっている乳がんに対する最新の乳がん診療を提供することを心がけています。
患者さん一人ひとりに最適化した「個別化医療」
科学的根拠(エビデンス)と患者さんの価値観を重視しながら、治療の選択肢を丁寧に説明し、納得のいく治療決定を支援します。
安心・安全な医療の提供
当院では、主に入院による化学療法を実施しており、患者さん一人ひとりに合わせた治療とケアを、医師・看護師・薬剤師をはじめとする多職種チームでサポートしています。入院治療には以下のようなメリットがあり、より安心して治療に専念していただけます。患者さんが安心して治療を受けられるよう、全力でサポートいたします。
- 看護師・薬剤師による丁寧な問診と副作用対策:治療前に看護師や薬剤師が問診を行い、体調や生活状況を確認。副作用対策や必要な処方を医師に提案するなど、きめ細やかなサポートを行っています。化学療法は原則入院で実施し、看護師・薬剤師が事前問診、副作用対策、体調管理を連続的にサポート。
- 副作用への迅速な対応:発熱・吐き気・倦怠感・アレルギーなどの副作用に対し、即時の対応が可能な体制を整えています。定期的に勉強会やシュミレーショントレーニングを実施しています。
- 安定した治療スケジュールの維持:体調の変化に柔軟に対応できるため、治療中断や延期を最小限に抑え、RDI(相対的薬剤強度)の維持にもつながります。
- 安心して治療に専念できる環境:独居の方やご高齢の方でも、医療スタッフに見守られながら安全に治療を受けることができます。ご家族の負担軽減にもつながります。

地域医療との連携強化
当院は地域医療支援病院の指定を受けており、近隣医療機関との連携・逆紹介にも積極的に取り組んでいます。
かかりつけ医(乳腺専門クリニック)との協力のもと、安心して治療を受けられる体制を整えています。
連携先クリニック
- 泉中央乳腺クリニック(泉区)
- 一番町きじまクリニック(青葉区)
- 仙台乳腺クリニック(青葉区)
- まゆ乳腺クリニック(青葉区)
- あすと長町さくらクリニック(太白区)
- 原田乳腺クリニック(名取市)
乳がん検診・人間ドック 併設
当院では、自覚症状がない方のための定期検診(乳がん検診・人間ドック)にも対応しており、乳がんの早期発見と予防にも力を入れています。気になる症状がある方はもちろん、検診として受診をご希望の方もお気軽にご相談ください。診断は当院の乳腺専門医が行っておりますので高精度な検診が可能です。
乳がん術後で当院を終診になった場合に、市の検診や会社などのドック検診などを推奨する場合がありますが、当院のドックでは乳がんドック(単独)コースも準備しておりますのでどうぞご利用ください(当院通院中の過去のマンモグラフィと比較読影可能であり不要な精査が少なくなり不利益が軽減します。)
主な診療内容
対象疾患
- 乳がん(原発・再発)
- 良性腫瘍(線維腺腫、葉状腫瘍などさらなる精査や手術が必要な場合)
- 乳腺症、乳腺炎を含む乳腺疾患全般
診断
- マンモグラフィ、乳房超音波、CT、MRI、トモシンセシス
- 針生検、マンモトーム生検などの組織診
- 遺伝カウンセリング
手術
- 乳房温存手術
- 乳房切除
- センチネルリンパ節生検
- 腋窩郭清
- 乳房再建手術(形成外科と連携 自家組織再建も積極的に行っております)
薬物療法

- 周術期薬物療法(化学療法、ホルモン療法、分子標的薬、免疫療法)
- 再発乳がんに対する薬物療法
- 入院化学療法による安全性の高い治療体制
放射線治療
他院と連携して施行
- 仙台総合放射線クリニック
- 東北大学病院
- 仙台市立病院
- 仙台医療センター
- 宮城県立がんセンター
- 東北労災病院
- 東北薬科大学病院
- 石巻赤十字病院
- 大崎市民病院
- 仙台厚生病院
当院では患者さんのデータを登録する全国データベース事業NCD(National Clinical Database)に参加しています。詳しくはこちらをご覧ください。
認定施設
- 地域医療支援病院
- 日本乳がん学会 関連施設(※乳腺専門医制度関連)
- 日本外科学会 外科専門医 修練施設
- 日本形成外科学会 形成外科専門医制度における関連施設
副院長
石田 孝宣
いしだ たかのり
| 専門分野 |
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|---|---|
| 資格 |
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診療部長(兼)乳腺外科部長(兼)乳腺治療・再建センター長(兼)診療放射線科長(兼)医療安全対策室長
甘利 正和
あまり まさかず
| 専門分野 |
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|---|---|
| 資格 |
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外科副部長
伊藤 正裕
いとう まさひろ
| 専門分野 |
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|---|---|
| 資格 |
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外科副部長
佐藤 章子
さとう あきこ
| 専門分野 |
|
|---|---|
| 資格 |
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外科医長
小坂 真吉
こさか しんきち
| 専門分野 |
|
|---|---|
| 資格 |
|
外科医師
鶴見 菜摘子
つるみ なつこ
| 専門分野 |
|
|---|---|
| 資格 |
|
外科医師
深町 佳世子
ふかまち かよこ
| 専門分野 |
|
|---|---|
| 資格 |
|
外科医師
小澤 みなみ
おざわ みなみ
外来診療担当医表
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | 甘利 伊藤 佐藤 |
- | 伊藤 | 甘利 佐藤 小坂 鶴見 |
- |
| 午後 | 石田 | - | 小坂 深町 |
小坂 | - |
受付時間
- 初診の方
- 8:30~11:00
- 再診の方
- 7:30~11:00
- 再診:自動再来受付機にて、7:30から
原則として再来は、診察時に次回の予約を行っております。(一部を除く)
電話での予約は行っておりません。
完全予約制となっております。
新患
紹介状の他にご予約が必要となります。
ご予約は医療機関からのお申込みに限らせていただいておりますので、紹介状をお受け取りになる際に必ずご予約の手続きを行っていただきますようお願いいたします。
再診
医師の判断でご予約をお取りいたします。
なお、手術や専門的な診療を必要としない患者さんはクリニックや他の病院を受診いただく場合もございます。(他科に通院中の場合も含む)
病院長 仁尾 正記
乳腺外科部長 甘利 正和
2023年
| 疾患名 | 件数 |
|---|---|
| 創傷処理(筋肉・臓器に達しないもの・直径5cm未満) | 0 |
| 創傷処理(筋肉・臓器に達するもの・直径5cm未満) | 2 |
| 創傷処理(筋肉・臓器に達しないもの・直径10cm以上) | 0 |
| 皮膚切開(直径10cm未満) | 8 |
| 皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(直径3cm未満) | 0 |
| 皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(直径3cm以上6cm未満) | 0 |
| 組織拡張器による再建手術(一連につき)(乳房(再建手術)の場合) | 3 |
| 乳腺腫瘍切開術 | 2 |
| 乳腺腫瘍摘出術(直径5cm未満) | 5 |
| 乳腺腫瘍摘出術(直径5cm以上) | 46 |
| 乳管腺葉区域切除術 | 0 |
| 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(一連につき) | 106 |
| 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除併施しない) | 55 |
| 乳腺悪性腫瘍手術(拡大乳房切除術) | 2 |
| 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(内視鏡下によるものを含む) | 18 |
| 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの) | 148 |
| 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・腋窩部郭清を伴わないもの) | 168 |
| 陥没乳頭形成術 | 0 |
| 動脈(皮)弁及び筋(皮)弁を用いた乳房再建術(乳房切除後)(一次的) | 0 |
| 胸壁悪性腫瘍摘出術(その他) | 4 |
| 胸壁腫瘍摘出術 | 0 |
| 血管結紮術(その他) | 2 |
| 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) | 0 |
| リンパ節摘出術(直径3cm以上) | 0 |
| リンパ節群郭清術(腋窩) | 7 |
手術件数
| 2022 | 2023 | 2024 | |
|---|---|---|---|
| 乳腺手術総数 | 471 | 459 | 503 |
| 乳腺悪性腫瘍総数 | 397 | 397 | 450 |
| うち温存 | 172 | 178 | 188 |
| うち全摘 | 225 | 219 | 243 |
| その他の乳腺悪性腫瘍 | 17 | 15 | 19 |
| 乳腺良性腫瘍 | 42 | 33 | 46 |
| その他の乳腺手術 | 32 | 14 | 7 |
化学療法件数
| 2022 | 2023 | 2024 | |
|---|---|---|---|
| 化学療法(のべ件数) | 1,599 | 1,819 | 1,462 |




